機器内の現象の詳細把握や、設計空間を調べるための大量計算には、高速な計算処理、環境が欠かせません。
このページでは、JMAGのHPCによって作り出される世界とその環境構築について紹介します。
HPCの活用場面
角線コイル永久磁石同期回転機の交流損失解析
詳細な形状を含む大規模解析モデルを解くためにHPCを活用した事例をご紹介します。
HPC利用の全体像
JMAGは、SSH接続方式を利用したHPCでの解析実行に対応しています。
クライアントマシン上のJMAG-Designerから直接SSH接続を利用して解析ジョブをHPCへ投入、解析の進捗を確認して解析完了後に結果を直接HPCから回収、読み込みます。
解析ジョブには、形状変更からメッシュ生成、計算実行、結果の出力まで全ての解析プロセスをまとめられるため、HPC導入の効果を最大限引き出すことができます。
JMAGにおける実行フローはこちらからも確認できます。
JMAGにおけるHPC利用イメージ
システム構成例
上記利用イメージにおけるシステム構成例を示します。
各対応OSの詳細はこちらから確認できます。
- クライアントマシン環境
OS:Windows
ソフトウェア:JMAG-Designer - HPC環境
OS:Linux
ソフトウェア:JMAG-Designer, 一般的なジョブスケジューラ(PBS, LSF, Torque等)
※高並列分散メモリ型(MPP)並列計算使用時には、下記を準備
計算ノード間のネットワーク:Infiniband
MPI:Intel MPI - クライアントマシンとHPCの通信
通信方式:SSH
ファイル送受信:SFTP
各種機能
HPC利用向けの機能を装備しています。
SSHを経由したジョブ投入/キャンセル
- 接続に必要なサーバ情報(IP, ログイン情報)はJMAG-Designerに登録できます。
- HPC計算環境のGUI設定
HPC計算環境構築の手間を削減しました。
JMAG-DesignerのGUI上で設定が行えるため、シェルスクリプトファイルを編集ぜず、インストールディレクトリの指定、ライセンスサーバの指定および、オプション、環境変数の指定を行うことでJMAGのプロセス内のみで分散処理を行えます。
ジョブの進捗管理
- JMAG独自のジョブスケジューラ(JMAG-Scheduler)から直接、HPCで実行中のジョブの進捗を確認できます。
ライセンスシステム
- HPC利用向けのパワーシミュレーションライセンスを提供しています。