188 – 磁石の保磁力分布を考慮したIPMモータの熱減磁解析

アプリケーションノート・モデルデータ

概要

モータの高効率化および高出力化を実現するためには、温度上昇の問題を如何に解決するかが重要となります。モータに使われている材料で、温度に対する特性変化が大きいのは磁石です。希土類磁石の場合、通常百数十度で減磁の可能性が出てきます。減磁するかどうかは加えられる反磁界と温度から決まります。温度を上げるだけ、あるいは反磁界を掛けるだけであればある程度耐性がありますが、組み合わされると耐性が大きく下がります。モータが過負荷状態で大きなトルクを出している状態では、コイルに大きな電流が流れているため、大きな反磁界と熱が加わり、減磁の可能性が高まります。対策として、磁石表面からジスプロシウムを拡散させ磁石の保磁力を高めるDy拡散磁石の使用があげられます。有限要素法を利用した磁界解析シミュレーションでは、反磁界を算出し、材料の減磁特性を考慮してその反磁界により磁石のどの部分が減磁したかを求めることが出来ます。
ここでは、永久磁石の保磁力に分布を持たせることで、減磁する領域を小さくできるかを確認します。

トルク

温度を変化させた際のトルクの減少を図1に示します。保磁力分布を持たせることで、元の磁石よりトルクの減少を抑えられることが確認できます。

減磁率分布

昇温前の磁化状態を基準とし、昇温後の減磁率※分布を図2に示します。磁石外面に高い保磁力を分布させることで、磁石の減磁率の低減が確認できます。
※減磁率とは、指定した磁化状態を基準に減磁進行したかどうかを示すものです。

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