[JAC201] SRモータの鉄損解析

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概要

希土類磁石の価格高騰を受けて、永久磁石を使用しないモータ形式としてSRモータ(switched reluctance motor)に期待が集まっています。SRモータは構造が簡単で堅牢、安価を実現できます。しかし、永久磁石を用いない分、永久磁石モータと同等の効率を得ることが難しく、高効率化が課題となっています。駆動時に生じる鉄損の低減は、この課題に対する解決策の一つです。そこで、SRモータの鉄損を精度良く求めることが重要となっています。
SRモータの各部の磁束密度波形では交流磁束に直流磁束が重畳した状態が見られます。この様な直流偏磁状態では、従来のスタインメッツの経験則を使用した鉄損解析手法は損失を過小評価してしまうことが確認されています。
ここでは、SRモータに生じる鉄損をより精度よく捉えるために、材料のヒステリシスループを考慮したヒステリシス損と積層断面内の渦電流損を考慮した鉄損解析手法を紹介します。

鉄損

解析結果として得られた鉄損値を図1に、ロータおよびステータのヒステリシス損失、ジュール損失の内訳を図2に示します。ここでは、従来の鉄損特性を使用した解析と比較しています。鉄損特性を使用した鉄損計算の設定方法は、『JAC181 SRモータの駆動特性解析』 を参考にしてください。鉄損は電源電圧が大きくなるにつれ増加していくことが確認されます。ヒステリシスモデルおよび積層解析を用いることで、鉄損特性より大きな鉄損が得られており、電源電圧が大きくなるにつれ、この差が増加していくことが分かります。200Vでは、従来の鉄損特性より約3割程度、大きな値が見積もられています。100Vと200Vの電圧における鉄損の内訳を確認すると、ジュール損失は積層解析で減少していますが、ヒステリシスモデルではヒステリシス損失が大きく増加していることが確認できます。

鉄損分布

電源電圧100Vにおける鉄損分布を図3に、200Vにおける鉄損分布を図4に示します。ヒステリシスモデルでは、ロータ・ステータの凸極部の角でヒステリシス損失密度が高いことが確認できます。ジュール損失も同様に凸極部の角で密度が高いですが、鉄損特性のジュール損失が高いことが確認できます。

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