274 – NdFeBボンド磁石を使用したSPMモータの熱減磁解析

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モデルデータ

概要

SPMモータはその構造上ロータ磁石に反磁界を受けやすいため、磁石の減磁によるモータ特性への影響を考慮する必要があります。
減磁を正確にとらえるためには、磁石の持つ減磁特性を正しく考慮する必要があります。NdFeBボンド磁石のように減磁曲線上でクニック点が見えづらい磁化特性を有する場合は、直線近似による減磁曲線の再現は困難となります。点列を用いて減磁曲線を正確に表現することによって、減磁による諸特性への影響を高精度に考慮することができます。
ここでは、NdFeBボンド磁石を用いたSPMモータの熱減磁解析を行い、ロータ磁石の温度を変えたときのトルク波形や、磁石内部における減磁率の分布への影響を評価します。

減磁曲線

図1に今回使用したロータ磁石の減磁曲線を示します。青線は60(deg C)時の特性、赤線は140(deg C)時の特性を示しています。また、破線が2直線近似で得た減磁曲線で、実線が実際の減磁曲線を点列でプロットしたものです。
2直線近似によって得られた減磁曲線は、実際の減磁曲線に対して誤差があることがわかります。このことから、示した2種の減磁曲線を用いて熱減磁を考慮した場合は両者の結果に差が生じることが考えられます。

モータ特性への影響

相電流振幅5(A)、進角80(deg)の通電条件で駆動中に、磁石温度を60(deg C)→140(deg C)→60(deg C)にしたときの減磁率及びトルク特性への影響を検討します。
図2と図3に不可逆減磁後のロータ磁石の減磁率をコンターで示します。減磁率は加負荷・加温前の磁石の残留磁束密度に対する変化量として定義しました。減磁曲線を2直線近似したものと、実際の減磁曲線を使用した場合とで差が生じていることがわかります。
図4にトルク特性を示します。両者のトルク特性に差が生じていることがわかります。不可逆減磁後の平均トルクを比較すると、2直線近似の減磁曲線を使用した場合8(%)の誤差が発生していることがわかります。
以上より、減磁曲線上でクニック点が見えづらい磁石を使用する場合は、任意の点列で減磁曲線を指定することによって正確に減磁を考慮することが可能であることを示しました。

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