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概要

EV/HEV駆動用モータはモード走行を通じて電費などを評価します。モード走行時の動作点で駆動させる場合、損失を熱源とし部品温度が上昇しさらに損失が増加することになるので、このような走行時の損失増加を考慮した評価が望まれます。
温度依存性を持つ損失マップを使うことで、走行時の巻線コイルと磁石の温度上昇による損失増加を考慮した評価を行うことができます。
ここでは、IPMモータの温度依存性を持つ損失マップを使用して、WLTCモード走行時の空冷とクーリングジャケット使用時の電費、効率を評価して比較します。
温度依存性を持つ損失マップを使うことで、走行時の巻線コイルと磁石の温度上昇による損失増加を考慮した評価を行うことができます。
ここでは、IPMモータの温度依存性を持つ損失マップを使用して、WLTCモード走行時の空冷とクーリングジャケット使用時の電費、効率を評価して比較します。
昇温前後のマップ
効率マップ上のWLTCモード走行時のモータ動作点を図1に、昇温前、昇温後の効率マップを図2に、損失マップを図3に示します。
図1より、WLTCモード走行時のモータ動作点には高効率領域が含まれていることがわかります。
図2、図3より、部品温度の上昇によって最高効率が約1ポイント下がっていることがわかります。その主原因はコイル温度の上昇により電気伝導率が減少して銅損が増加したためです。



冷却の違いによるモード走行時の電費、効率

温度依存性を持つ損失マップを使用して、WLTCモード走行時にモータを空冷した場合とクーリングジャケットを使用して冷却した場合の電費、効率、部品温度を表1に示します。
冷却にクーリングジャケットを使用することで、空冷よりも電費が0.1(km/kWh)、効率が1.1ポイント改善したことがわかります。
コイル温度は、空冷よりもクーリングジャケットを使用した方が113(deg C)低いことがわかります。これにより銅損が小さくなるため、電費や効率が改善されます。
冷却にクーリングジャケットを使用することで、空冷よりも電費が0.1(km/kWh)、効率が1.1ポイント改善したことがわかります。
コイル温度は、空冷よりもクーリングジャケットを使用した方が113(deg C)低いことがわかります。これにより銅損が小さくなるため、電費や効率が改善されます。