[JAC296] IPMモータの温度分布と温度変化を考慮したトルク特性解析

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概要

IPMモータの温度分布と温度変化を考慮したトルク特性解析
モータの高効率化および高出力化を実現するためには、モータ各部での温度上昇を把握することが重要です。これは、温度上昇に伴いコイル抵抗や磁石の磁化特性が変わり、モータ特性に大きな影響を及ぼす可能性があるためです。
実機では部品ごとの温度を把握することは困難ですが、シミュレーションでは簡単に部品の温度分布を得られ、温度上昇による特性の変化も考慮できます。
ここでは、磁界解析と熱解析の連成解析を行い、部品温度および磁石の減磁によるトルクの変化を確認します。

温度変化、平均温度、銅損、温度分布

コイル、磁石の平均温度の変化を図1に、初期温度時と60(min)後における各部品の平均温度と銅損を表1に、60(min)後のロータの温度分布を図2に示します。
図1および表1より、60(min)後にはコイルの平均温度が最も高いことがわかります。本事例のコイルの許容温度は130(deg C)であり、許容温度以下に抑えられています。また、初期温度時と比べ60(min)後は銅損が増加しています。本解析では電流指定で駆動しているため、温度により電流は変化しません。温度上昇によりコイルの電気抵抗が増加したことで銅損も増加しています。
図2より、ロータの内径側が比較的温度が低いものの磁石温度はほぼ均一であることがわかります。内径側の温度が低いのは、ロータ径方向では熱はシャフト、ハウジングを介して外気に逃げているためと考えられます。

図1 温度変化
表1 平均温度、銅損
図2 温度分布

磁石の動作点、トルク波形

図3に初期温度時と60(min)後の磁石の動作点を、図4に初期温度時と60(min)後のトルク波形を示します。
図3より、60(min)後では磁石が熱減磁を起こし初期温度時から動作点が変化していることが確認できます。
図4より、初期温度時と比べ60(min)後ではトルクが低下しています。前述の通り温度により電流は変化しないため、トルクの低下は磁石の熱減磁によるものです。

図3 磁石の動作点
図4 トルク波形

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