[JAC326] 温度変化を考慮した巻線界磁型同期モータのモード走行における損失解析

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概要

温度変化を考慮した巻線界磁型同期モータのモード走行における損失解析
EV/HEV駆動用モータはモード走行を通じてその効率を評価します。モード走行で駆動させる場合、磁界解析の損失は温度に影響を受け、熱解析の温度は損失に影響されます。そのため、相互の影響を考慮して計算する必要があります。
温度依存性を持つ効率マップを使ったシミュレーションにより、モード走行時のコイルの温度上昇による損失増加を評価できます。JMAGでは、冷媒の温度変化を考慮したクーリングジャケットや、スプレーと複合したシャフト冷却などの冷却モデルを用いて熱回路を構成できます。
ここでは、巻線界磁型同期モータにおいて、温度依存性を持つ効率マップを使用した場合の、WLTCモード走行時における損失と温度の時間変化を評価します。

解析フロー

図1 温度変化を考慮した走行モード計算の解析フロー
温度変化を考慮した走行モード計算では、磁界解析(効率マップ解析)と熱解析を順に行います。
磁界解析(効率マップ解析)では、電機子コイルと界磁コイルの温度の組み合わせに応じて、損失情報を含む複数の効率マップを生成します。
熱解析では、走行モードの動作点と前ステップの温度をもとに、効率マップから各部品の発熱量を抽出し、現ステップの温度を求めます。

冷媒経路の概念図

図2 冷媒経路の概念図
図2に冷媒経路の概念図を示します。

昇温前後の損失

効率マップ上のWLTCモード走行時のモータ動作点を図3に、3点の動作点における昇温前後の損失を図4に、損失差分マップを図5に示します。
図3より、WLTCモード走行時のモータ動作点が広範囲にわたっていることがわかります。
図4より、部品温度の上昇で損失が増加していることがわかります。
図5より、部品温度の上昇で損失が増加していることがマップからも確認できます。コイル温度上昇による抵抗増大で、電機子コイル銅損、界磁コイル銅損ともに増大しています。このように、部品温度の上昇に伴い損失が変化するため、これらを考慮した走行モード計算が必要です。

図3 効率マップ上のWLTCモード走行時の動作点
図4 昇温前後の損失
図5 昇温前後の損失差分マップ

温度変化を考慮した走行モード計算

電機子コイルと界磁コイルの温度変化を考慮したWLTCモード走行時の解析を実施しました。各部品の損失の時間変化を図5に、温度の時間変化を図6に示します。
図6より、ステータコアと電機子コイルの損失が大きいことがわかります。
図7より、損失が大きいステータコアと電機子コイルの温度が高く、変化が急激であることがわかります。

図6 走行モード計算における各部品の損失
図7 走行モード計算における各部品の温度
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