58 – IPMモータの効率解析

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アプリケーションノート・モデルデータ

概要

IPMモータはロータ形状に特徴があり、磁石がロータに埋め込まれています。ステータの回転磁界がロータの磁石と直交する向き(q軸)に加えられているときには、通常のSPMと同じように動作しますが、電流位相をずらしてd軸成分を加えるとロータ磁石の磁界を弱めるように作用し、これを弱め界磁といいます。SPMではd軸電流は界磁を弱めるだけに作用するので、回転数は高まりますがトルクは減ってしまいます。しかし、IPMはロータ形状でd軸とq軸のインダクタンスに差が出るように作られており、磁石を弱める作用をするd電流でトルクを発生することができるので、弱め磁束の分を回復することができます。したがって、IPMモータは弱め界磁制御と組み合わせることで、運転範囲が広がります。
このように、IPMモータの特性はロータ形状に大きく依存するので、磁気回路法での検討が難しく、精度良く設計の事前検討を行うためには、有限要素法を用いた電磁界解析で検討する必要があります。
ここでは、正弦波電流駆動において回転数1,800(rpm)、電流振幅4.0(A)時の電流位相ごとの効率を求めます。

効率特性・損失割合・磁束密度分布・トルク波形

回転数1,800 (rpm)、電流振幅4.0 (A)の場合における電流位相ごとの効率特性を図1、損失割合を図2、磁束密度分布を図3、トルク波形を図4、平均トルクとトルクリップル率を図5に示します。効率特性の結果から、β=30 (deg)で最高効率91%を示すことがわかります。電流位相を調整することによって、ステータの磁束密度を低下させ、ステータに発生する鉄損を小さくすることができる一方、平均トルクの低下や騒音問題などの原因となるトルクリップルが大きくなるため、高効率というだけではなくトルクリップルの大きさも考慮して電流位相を選択する必要があります。
モータの運転可能範囲内で回転数、電流値および電流位相を変更し効率を求めることにより、効率マップを描くことができます。

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