[W-MO-17] 四面体・五面体の混合メッシュを利用したオルタネータ解析

目次
1. はじめに
2. 四面体・五面体の混合メッシュとこれまでの四面体メッシュモデルとの比較検討
3. まとめ

1.はじめに

クローポール型オルタネータは自動車用オルタネータとして広く利用されており、その特徴的な三次元構造と複雑な磁束の流れのため、発電量予測の評価手段としては有限要素法による3次元電磁界シミュレーションが有効である。
解析のためのメッシュモデルはCADにより作成した形状に四面体要素から構成されるメッシュを自動生成するのが一般的である。しかしオルタネータではロータが塊状鉄心のため、渦電流による表皮を考慮したメッシュが必要であり、要素数が非常に多くなることで計算時間が非常にかかってしまう。求解速度の向上にはソルバーの高速化だけでなく、解析モデルに適したメッシュを生成することがデータ容量削減の上でも重要になる。
本稿では計算時間を短縮するための効果的なメッシュを行うため、四面体・五面体の混合メッシュを取り上げ、これまでの四面体メッシュを用いて解析を実施した場合の計算時間と精度の比較、混合メッシュにおける五面体要素の軸方向の分割サイズの影響について調査した。

キーテクノロジー

  • 積み上げメッシュ
    軸方向に一様性のある形状に対して適用される自動メッシュの手法である。面内メッシュは三角形要素により構成し、これを軸方向に積み上げて五面体要素から構成されるメッシュモデルとする。四面体要素のみから構成されるメッシュに比べて少ない要素数でモデルを作成することができる。
  • 四面体・五面体の混合メッシュ
    軸方向に一様な形状に対しては積み上げメッシュ法により五面体要素のメッシュを自動生成し、それ以外の形状に対しては四面体要素から構成されるメッシュモデルである。

2. 四面体・五面体の混合メッシュとこれまでの四面体メッシュモデルとの比較検討

3次元解析に使用したクローポールオルタネータの形状と解析諸元を図1と表1に示す。解析モデルは軸方向に1/12とした30度モデルで軸反転周期境界を設定してモデル化する。
解析の目的は、オルタネータに混合メッシュを適用した場合に、積み上げ方向のメッシュサイズが、計算時間と解析結果の精度に及ぼす影響を確認することである。比較にはレファレンスとなるモデルが必要になるが、ここでは四面体メッシュをベースにロータ表面に渦電流を考慮した...(続く)

図1 クローポールオルタネータ解析モデルの形状
図1 クローポールオルタネータ解析モデルの形状

図2 解析に使用したメッシュ
図2 解析に使用したメッシュ

続きを読むには、サインインが必要です

こちらは会員限定コンテンツです。
『JMAGソフトウェア正規ユーザー(有償会員)』または『JMAG WEB MEMBER(無料会員)』でサインインが必要です。

『JMAG WEB MEMBER(無料会員)』へ登録することで、技術資料やそのほかの会員限定コンテンツを無料で閲覧できます。
登録されていない方は「新規会員登録」ボタンをクリックしてください。

新規会員登録 サインイン 

Remember me
サインイン
新規会員登録(無料) JMAG WEBサイトの認証IDに関して

絞込み検索

  • カテゴリー 一覧