[JAC090] PWMを考慮したIPMモータの鉄損解析

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概要

埋込磁石型永久磁石同期モータ(以下IPMモータ)の制御では電流ベクトル制御が一般的であり、その中では、指令電流を作成するためにPWMインバータが広く用いられています。IPMモータの高効率化のためには鉄損の把握が不可欠ですが、PWMインバータによる電力変換を用いるとPWMによるキャリア高調波が電流およびIPMモータのコアの磁束密度波形に重畳するため、鉄損が増加することが知られています。
PWMのキャリア高調波を考慮した鉄損を把握するには、PWMインバータを含んだ制御/回路シミュレータと磁界解析を連携し、得られた電流波形を磁界解析に入力する方法や、実測電流を磁界解析に入力とする方法、推定した高調波電流を入力とする方法 があります。
ここでは、推定した高調波電流波形を入力として IPMモータの鉄損に対するキャリア高調波の影響を確認した事例をご説明します。

鉄損

PWMインバータ駆動と正弦波電流駆動における鉄損、ヒステリシス損失、ジュール損失の値の比較を図1、図2に示します 。
ロータコア、ステータコアともにPWMインバータ駆動時の鉄損が増加しています。中でもジュール損失の増加が大きく、ロータコアでは約7割、ステータコアでは約2割増加しています。

ジュール損失/損失密度分布

ジュール損失の周波数成分を図3、図4に、損失密度分布を図5、図6に示します。
ロータコア、ステータコアともに基本周波数(ロータコア360(Hz)、ステータコア60(Hz))とその高調波成分は、正弦波電流駆動とPWMインバータ駆動でほぼ同じ損失量であるのに対し、PWMの基本周波数(10(kHz))は、PWMインバータ駆動時にのみ発生しています。(図中、緑枠)
これより、PWMインバータ駆動時にジュール損失が増加するのはキャリア高調波の影響であることがわかります。
詳細なモータ特性を評価する上で、キャリア高調波の影響を考慮する必要があるといえます。

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