[L-HT-210] モード走行時における各部品の温度変化を評価する

 

概要

モータ開発に求められる条件は、小型化や高効率化などの性能面はもちろんのこと、コスト削減や開発期間の短縮、熱マネジメントまで多岐に渡ります。そのため、駆動システム全体でスピーディに評価・検討する必要があります。しかし、従来の設計プロセスでは、モータ設計者が磁気回路を検討した後に冷却システム設計者が冷却システムを検討し、さらにその後に車両システム設計者が熱解析を行うことが一般的なため、設計の手戻りが発生しやすく、効率的ではありません。モータ設計時に車両走行状態のモータ各部の温度を考慮することが重要です。
JMAGでは、モータケースや冷却システムなどを熱等価回路でモデル化することにより、簡単に熱解析モデルを構築することができます。これにより、モータ設計者が車両システムを考慮したモータの温度上昇を事前に把握し、適切な冷却設計や性能低下の予測が可能となります。
本事例では、∇型のIPMモータを対象に、WLTCモード走行時における温度の時間変化を冷媒の流速を変えてシミュレーションしました。結果として、今回の3パターンでは流速が速いほど部品温度が下がることが確認できました。この結果を元に、使用条件に合った適切な冷却方法の検討や損失低減のための磁気回路の検討などを行います。

対象モータ
対象モータ

冷却仕様

冷却方式 クーリングジャケット、軸心冷却、コイルエンドへのスプレー冷却
冷媒 冷却油
冷媒流速 0.5, 2.0, 10.0 L/min

図1 対象モータと冷却仕様
8極48スロットの∇型IPMモータを対象として、モード走行時のコイルと磁石の温度変化を評価します。冷却システムとして、クーリングジャケット冷却と軸心冷却、コイルエンドへのスプレー冷却を採用しています。

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