[JAC291] 6相誘導電動機の極数切り換え制御シミュレーション

サインイン するとデータがダウンロードできます
Remember me
サインイン

※ライセンス管理者に案内をしているライセンスIDとパスワード、もしくはユーザーIDをご用意ください。
※尚、JMAG WEB MEMBER(無料会員)向けのサービスとは異なります。ご注意ください。
JMAG WEBサイトの認証IDに関して

概要

6相誘導電動機の極数切り換え制御シミュレーション
駆動用モータでは、高出力密度化、運転時の冗長性の強化、トルクリップルの低減を目的として多相設計が採用される場合があります。かご型誘導電動機の場合、ステータ側が発生させる回転磁界によって極数が決まります。低速側、高速側それぞれで極数を切り換えることで、広範囲にわたって特性の良いモータを実現できます。また、実用性を考えると、極数を切り換える際のトルクの変化は最小限に抑えたいという要求があります。
シミュレーションで極数切り換え時の挙動を正しく評価するには、制御対象となるモータモデルも高精度であることが求められます。JMAG-RTモデルはFEAをベースに計算を行い作成された高精度ビヘイビアモデルであり、磁気飽和やすべり依存性を考慮したモータ特性を表現できます。
ここでは、6相誘導電動機の極数切り換え時の挙動をシミュレーションで評価します。

制御回路

制御回路を図1に示します。
4極、8極それぞれのコントローラとインバータを配置しています。0~4(sec)の間は8極単独で駆動させます。4~6(sec)の間でそれぞれの電流指令値について、8極は減少、4極は増加させます。6(sec)以降は4極単独で駆動させます。
切り換えパターンを図2に示します。ここでは、線形に切り換えるパターンと指数関数的に切り換えるパターンを評価します。

図1 制御回路
図2 切り換えパターン

コイル電流波形(定常状態)

定常状態での8極駆動時、4極駆動時のコイル電流波形をそれぞれ図3、図4に示します。
8極駆動時は位相差が120(deg)ずれとなり、3相正弦波と同様になっています。4極駆動時は位相差が60(deg)ずれとなり、6相正弦波となっています。

図3 コイル電流波形(8極駆動時)
図4 コイル電流波形(4極駆動時)

コントローラ側の電流波形

切り換えパターンが線形の場合の電流指令値と電流波形を図5に、切り換えパターンが指数関数の場合の電流指令値と電流波形を図6に示します。
各切り換えパターンで電流波形が電流指令値に追従できていることが分かります。

図5 電流指令値と電流波形(切り換えパターン:線形)
図6 電流指令値と電流波形(切り換えパターン:指数関数)

トルク波形

図7 トルク波形
トルク波形を図7に示します。
極数切り換え時に大きく変動しており、変動幅は切り換えパターンが線形の方が小さいことが確認できます。ただし、実用性を考えるとこの変動をさらに抑えられるような制御設計が必要です。

絞込み検索

  • カテゴリー 一覧