[JAC305] 温度変化を考慮したIPMモータのモード走行における損失解析

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概要

温度変化を考慮したIPMモータのモード走行における損失解析
EV/HEV駆動用モータはモード走行を通じてその効率を評価します。モード走行で駆動させる場合、磁界解析の損失は温度に影響を受け、熱解析の温度は損失に影響されます。そのため、相互の影響を考慮して計算する必要があります。
温度依存性を持つ効率マップを使ったシミュレーションにより、モード走行時のコイルと磁石の温度上昇による損失増加を評価できます。JMAGでは、冷媒の温度変化を考慮したクーリングジャケットや、スプレーと複合したシャフト冷却などの冷却モデルを用いて熱回路を構成できます。
ここでは、IPMモータにおいて、温度依存性を持つ効率マップを使用した場合の、WLTCモード走行時における損失と温度の時間変化を評価します。

解析フロー

図1 温度変化を考慮した走行モード計算の解析フロー
温度変化を考慮した走行モード計算では、磁界解析と熱解析を順に行います。
磁界解析では、コイルと磁石の温度の組み合わせに応じて、損失情報を含む複数の効率マップを生成します。
熱解析では、走行モードの動作点と前ステップの温度をもとに、効率マップから各部品の発熱量を抽出し、現ステップの温度を求めます。

昇温前後のマップ

効率マップ上のWLTCモード走行時のモータ動作点を図2に、昇温前後の効率マップを図3に、損失差分マップを図4に示します。
図2より、WLTCモード走行時のモータ動作点が広範囲にわたっていることがわかります。
図3より、部品温度の上昇で最高効率が約0.8ポイント減少していることがわかります。
図4より、コイル温度上昇による抵抗増大で高負荷側のコイル銅損が増大し、磁石温度上昇による磁束減少で高回転側のステータ鉄損が減少していることがわかります。このように、部品温度の上昇に伴い損失が複雑に変化するため、これらを考慮した走行モード計算が必要です。

図2 効率マップ上のWLTCモード走行時の動作点
図3 昇温前後の効率マップ
図4 昇温前後の損失差分マップ

温度変化を考慮した走行モード計算

コイルと磁石の温度変化を考慮したWLTCモード走行時の解析を実施しました。各部品の損失の時間変化を図5に、温度の時間変化を図6に示します。
図5より、ステータコアとコイルの損失が大きいことがわかります。
図6より、損失が大きいステータコアとコイルの温度が高く、変化が急激であることがわかります。

図5 走行モード計算における各部品の損失
図6 走行モード計算における各部品の温度

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