[JAC091] 圧入応力を考慮したIPMモータの鉄損解析

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概要

マグネットトルクに加えてリラクタンストルクが利用できることから、IPMモータに対する要求として、モータドライブと組み合わせた広い速度範囲における高効率化があります。特に高回転域においては損失に占める鉄損の割合が大きくなるため、これを如何に小さくするかが設計のポイントになります。一般に、IPMモータのコアは積層構造を有し、これを維持するための手法として圧入や焼き嵌めがあります。コアに電磁鋼板を使用しているモータの場合、圧入接合により発生した応力が鉄損を増加させることが知られており、鉄損評価時に応力の影響を考慮することが重要です。
鉄損は鋼板に変動する磁場がかかることで生じます。また、鉄損の大きさは鋼板の鉄損特性に依存します。鋼板の鉄損特性は圧入接合などで応力がかかることで劣化します。圧入接合によって生じる応力は分布を持ち、特にバックヨーク部分で大きくなります。つまり、鉄損を精度良く評価するためには、磁束密度分布、時刻変化および鋼板にかかる応力分布を正確に求める必要があります。
ここでは、コアとフレームの圧入接合を圧入条件でモデル化し、そのときに発生する応力を考慮した場合としない場合のIPMモータの鉄損密度を求める事例をご説明します。

最小主応力分布

最小主応力分布を図1に示します。引張応力がフレームやティースで発生していますが、特に鉄損に影響のある圧縮応力はヨークで大きくなっています。また、図1の四角で囲った箇所において、特に圧縮応力が大きくなっていますが、これはスロット形状の影響であると考えられます。

鉄損密度分布

図2に鉄損密度分布を示します。応力の考慮の有無によって鉄損密度の分布が変化し、鉄損値が約1割増した事がわかります。これは、圧縮応力により損失が大きくなるためだと考えられ、鉄損をより実測と合わせるためには、圧入接合による圧縮応力を考慮した解析が必要になります。

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