[L-MB-30] JMAG-RTで制御時のモータ特性を正確にとらえる

概要

一般的にモータドライブシステムの制御・回路シミューションで用いられるモータモデルの特性は駆動状態に対して一定と仮定されることが多くあります。これはモデル準備のコストが低いこと、評価する項目が制御時の定常トルクなど平均的特性であり、要求される出力に対して電圧制限の余裕がある場合には問題にならないためです。しかし、高速回転時(弱め界磁領域)でモータの性能を最大限まで引き出すような制御を行う場合は高調波成分の影響は無視できません。高調波成分の影響を詳細に捉えるために実機での検証が行われることがありますが、実機が準備できるまで検証ができない、というデメリットもあります。
JMAG-RTモデルは高調波成分も含んだ実機に対して高い再現性をもったモータモデルです。モータの性能を最大限まで引き出すような制御を実機製造を待たずに検討することが可能になります。

図1 最大出力制御時に高調波成分が制御電流ベクトルに及ぼす影響

図1 最大出力制御時に高調波成分が制御電流ベクトルに及ぼす影響
弱め界磁制御により電流や電圧が電源の制約にあたるような状態になると、誘起電圧の瞬時値により高調波成分を考慮する場合としない場合で得られる電流ベクトルに差が生じる。高調波成分がないモデル(DQ)と考慮したモデル(Special Harmonics)では同じ速度における最大出力の電流ベクトルが異なる。電流位相にして4度、出力にして8%の差が生じる(点線は電流制限円)。

続きを読むには、サインインが必要です
こちらは会員限定コンテンツです。
『JMAGソフトウェア正規ユーザー(有償会員)』または『JMAG WEB MEMBER(無料会員)』でサインインが必要です。

『JMAG WEB MEMBER(無料会員)』へ登録することで、技術資料やそのほかの会員限定コンテンツを無料で閲覧できます。
登録されていない方は「新規会員登録」ボタンをクリックしてください。


新規会員登録 サインイン 


サインイン
新規会員登録(無料) JMAG WEBサイトの認証IDに関して

絞込み検索

  • カテゴリー 一覧