目次
1. 概要
2. 使用モデル
3. テーブル分解能と精度の関係
3.1. 機械角分解能の依存性
3.2. 電流振幅分解能の依存性
3.3. 電流位相分解能の依存性
4. テーブル分解能と時間分解能が電流精度に及ぼす影響
5. まとめ
6. 参考文献
1. 概要
モータプラントモデルの精度向上のためには空間高調波の考慮が必要である。その精度はプラントモデル生成時の分解能および実行時の時間分解能に強く依存する。
本書ではプラントモデルの一種であるJMAG-RTを用いて、インダクタンスおよび鎖交磁束のテーブルがもつ各軸(機械角、電流振幅、および電流位相)の分解能と精度の関係を示す。加えてJMAG-RT解析実行時の時間刻み幅と精度の関係を示す。
2. 使用モデル
使用するモデルを図1に示す。埋込磁石型永久磁石同期モータであり、その極数は8、スロット数は48である。評価に用いる動作点は低速高トルク、中速中トルク、および高速低トルクの3点とする。それぞれの回転数とトルクを表1に表す。
図1 検証用モータの形状
表1 動作点
点 | 回転数(rpm) | トルク(Nm) |
A | 2,000 | 250 |
B | 3,000 | 140 |
C | 8,000 | 75 |
3. テーブル分解能と精度の関係
インダクタンスおよび鎖交磁束のテーブルは、機械角、電流振幅、および電流位相の3軸で構成される。本節では、動作点A,B,Cにおいて各軸の分解能を変更し、JMAG-RT実行時の電流値をFEAのそれと比較する(*)。いずれの軸でもFEAとの差が1%以下となる最も分解能の高いテーブルを表2に表す。検討する軸以外の2軸の分解能は表2の設定に従う。また本節においては(続く)
(1)電流履歴 (点A)
(2)電流差の履歴 (点A)
(3)電流履歴 (点B)
(4)電流差の履歴 (点B)
電流履歴とFEAとの電流差の履歴 (機械角分解能)
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