[W-MO-114] 効率マップ測定比較

目次
1. 概要
2. 課題
3. 検証用モータと測定システム
 3.1 モータ
 3.2 制御/インバータ
 3.3 測定システム
4. シミュレーションモデル
 4.1 磁界解析モデル
 4.2 制御・インバータ
 4.3 評価項目の計算手法
5. 効率マップ比較結果
 5.1 効率マップ
 5.2 効率マップに対する損失発生要因の寄与度
6. 動作点ごとの要求損失解析精度と損失成分
7. まとめ
8. 参考文献

1. 概要

駆動用モータは低速低負荷運転から高速回転まで幅広い運転領域で高効率が求められる。そのため幅広い動作領域において高い精度のモデルが要求される。
本稿では、シミュレーションで求めた効率マップと実測の効率マップの比較、損失発生要因の寄与度を評価し、要求精度に必要なモデリングについて解説する。今回のモータではPWMキャリアによる高調波鉄損、交流銅損、応力の影響を考慮することが重要であったことを報告する。

2. 課題

自動車駆動用など高効率モータの開発、設計において、試作レスを目指しシミュレーションで検証、性能評価を可能とするためには、高い精度が要求される。例えば効率が90%を超える領域では効率誤差1%は無視できない。効率計算の精度は出力、言い換えればトルクと損失に依存する。例えば、効率90%のモータに対して効率誤差1%以内に収めるためには損失の誤差は11%以内に収める必要がある。
一般的にシミュレーションは計算コストなど理由により2次元モデルで応力や加工がない理想的な状態で行われる。結果として実測のマップと差異が生じる。それはモータの効率を決める損失要因を十分に考慮しないためである。例えば、モータを駆動するPWMインバータによる時間高調波(以下キャリア高調波)の影響、近年車両駆動用モータで採用例が多い角線によるヘアピンコイル中の渦電流損失(以下交流銅損)である。さらに、モータのコアを電磁鋼板で製造する際に加わる応力や加工歪により実機では素材の電磁鋼板の損失が増大する(いわゆるビルディングファクター)。
実際に効率計算に必要な精度はモータおよび評価動作点によって異なる。上記の損失モデリングも動作点によって寄与度が異なる。そのためここでは実機の実測効率マップとの比較を通して例として全域誤差1%の精度を得るために必要なモデリングについて解説する。

3. 検証用モータと測定システム

ここでは効率マップを評価するモータおよびモータを駆動する制御/インバータを説明する。実機の提供
及び測定はスズキ株式会社が担当した。

(続く)


メッシュ分割図


効率マップの比較

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