[W-OP-96] 駆動用モータの多目的最適化実現のための GA の必要性

目次
1. 駆動用モータの多目的最適化の必要性
2. GAによる多目的最適化計算
3. まとめと今後
4. 参考文献

1. 駆動用モータの多目的最適化の必要性

HEVやEV用の駆動用モータは駆動状態ごとに求められるパフォーマンスが異なったり、磁界だけでなく構造や熱に関して制約を設けられることがある。例えば、低速・高負荷の駆動状態では高トルクと低トルクリップルが要求され、高速・低負荷の駆動状態では低トルクリップルと電圧制限が課される、などである。このように複数の要求値を満足するモータ設計の方法として、要求値を目的関数、または制約条件に設定して目的関数の最小化を図る多目的最適化計算を行い、最適設計を行う事がある。
通常このような多目的最適化計算を行う場合、膨大な設計空間から最適解を現実的な時間範囲内で容易に見出すために、感度解析を行い目的関数の最小化に寄与する設計変数を明確にしてから最適化計算を行う。一方で、感度解析を行った結果、全ての設計変数に感度があり、設計空間を絞り込むことが困難な場合がある。このような場合にはGAによる多目的最適化計算を行い、良解を求めて設計案にする事が現実的なアプローチであると考えられる。本稿ではこのような、感度解析の結果から設計空間の絞込みが難しい問題に対してGAによる最適化計算を実施し、良解が求められることを示す。
本稿では設計変数が12個(形状変数8個、回路変数4個)、目的関数は回転数1,200rpm、9,000rpmそれぞれにおいてトルク最大化、リップル最小化、電圧最小化の合計6つと、応力が20Mpa以下という制約条件を設定した多目的最適化計算について報告する。図1に解析モデルを、表1にモータの要求値を示す。


図1 駆動用モータモデル

表1 モータの要求値

低速(1,200rpm) 高速(9,000rpm)
トルク[Nm] ≧260 ≧25
リップル[%] ≦30 ≦30
電圧[V] <700 <700
減磁率[%] ≦0 ≦0

まず、多目的最適化計算を行う前に、設計変数(形状)の感度解析を行う。感度解析は8変数、3水準のL18直交表を作成しタグチメッソドの感度で評価を行った。感度の評価はモータの非線形性を考慮して、モータの2つの駆動状、低負荷・高速(9,000rpm)の動作点と高負荷・低速(1,200rpm)の動作点の2点について計算を行った。図2に結果を示す。(続く)


GAによる多目的最適化計算結果

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