[W-MB-156] 高調波鉄損の考慮によるモータプラントモデルの精度向上

目次
1. 概要
2. モータの諸元と評価する動作点
3. 各動作点での損失と効率の評価
4. まとめ
5. 参考文献

1. 概要

モータの高速化やPWM駆動の影響により、モータプラントモデルを用いた解析においても、その精度向上のため損失考慮の重要性が増している。特にプラントモデルに求める精度が高い場合には高調波鉄損および素線に発生する交流銅損(AC損)の影響を無視することができない。
本書では、複数の動作点においてプラントモデルを用いて得られる高調波鉄損およびAC損をFEAと比較する。加えて、損失が効率に及ぼす影響について示す。プラントモデルに対して求める精度によって、高調波鉄損およびAC損考慮の必要性が決まる。

2. モータの諸元と評価する動作点

使用するモータの諸元を示す。埋込磁石型永久磁石同期モータであり、形状を図1に示す。極数は8、スロット数は48である(表1)。図2に示す点a~eの5点において、鎖交磁束を評価する。


図1 検証用モータの形状


図2 効率マップと検証に用いる動作点の位置

表1 検証用モータ仕様および動作点のトルクと回転数(点a~e)

極数 / スロット数 8 / 48
トルク (Nm) 250, 115, 90, 75, 13
回転数 (rpm) 2000, 3000, 6000, 8000, 2000

3. 各動作点での損失と効率の評価

各動作点における損失を評価する。ここではFEAの結果を基準とし、プラントモデルの一種であるJMAG-RTの結果(RT)、JMAG-RTで高調波鉄損を考慮した結果(RT (Iron)), ならびに高調波鉄損とAC損の両方を考慮した結果(RT (Iron+AC))を比較する。
高調波鉄損は等価回路上で鉄損抵抗として扱い、精度向上のためのフィルタインダクタンスを付加する。フィルタインダクタンスの値は(続く)

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