[W-SE-99] SMP ソルバーによる磁界解析の⾼速化

目次
1. 背景
2. SMPソルバーとは
3. JMAGのSMPソルバー性能評価
4. おわりに
5. 参考文献

1. 背景

磁界解析を高速に行うための手段の一つとして、並列ソルバーがある。JMAGには、お使いのコンピュータでもスイッチ一つですぐに利用できる、SMP並列ソルバーが搭載されている。
並列ソルバーには、その性能が解析データの種類や、使用するハードウェアの種類によって大きく変わるという特徴がある。本ホワイトペーパーではこれらの特徴を明らかにし、並列性能が得られやすい解析モデルの特徴、ならびに適切なハードウェア選定のポイントについてお伝えする。

2. SMPソルバーとは

SMPソルバーとは、1ノード(1台のマシン)に搭載されたマルチコアを有効に利用して高速化を図ったソルバーのことである。よく「スレッド並列」ソルバーという言葉でも表現される。図1に、SMP並列処理の概念を示す。入力データ(解析モデル)は、ソフトウェア(ソルバー)に読み込まれ、それが各スレッドの処理に分解されたのち、ハードウェアの演算器であるコアに割り当てられる。並列ソルバーは、解析モデル、ソフトウェアで採用しているアルゴリズム、ならびに使用するハードウェアに依存することがわかる。
またSMPソルバーの特徴として、ノードをまたいで通信を行う並列処理は出来ないことが挙げられる。そのため並列度の上限は、マシンに搭載されたコアの数となる。

図1 SMP並列処理の概念 (4並列の例)
図1 SMP並列処理の概念 (4並列の例)

3. JMAGのSMPソルバー性能評価

前述したように、SMPソルバーの性能は、解析モデル、ソフトウェアのアルゴリズム、およびハードウェアに依存する。このうち、ソフトウェアのアルゴリズムに関する検討は、過去のJMAGホワイトペーパー(参考[4])で述べた。そこで本ホワイトペーパーでは、解析モデルを変更した場合の並列性能の評価、ならびに使用するハードウェアの違いによる並列性能の変化について検討を行う。(続く)

並列ソルバー使用時のモデル分割
並列ソルバー使用時のモデル分割
右図の色が異なる領域(パート)は、異なるコアにより演算される。

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