JMAG-Designer Ver.21.0 リリースのご案内

2022-02-07 / 最終更新日:2022-03-14

2022年2月、JMAG-Designer Ver.21.0をリリースしました。

制御や巻線などのモデル作成がこれまでより簡単になり、計算速度や操作の処理速度が上がることで、解析業務効率が向上します。

精度優先モードの効率マップ解析スタディを、速度優先モードの効率マップ解析スタディから1クリックで生成できるようになりました。精度良く効率マップ評価を行うための制御モデル構築を簡単に行えます。また制御計算速度も改善しています。

統合スタディで複数のFEAモデルを利用できるようになりました。制御・回路モデル、センサーなどの周辺機器のモデルの精度をあげることで対象機器の特性評価の精度が向上します。また冷却用熱回路素子が追加され冷却を考慮した特性評価が簡単に行えるようになります。

大規模モデルの計算速度およびプリポストの処理速度が向上しました。部品数や要素数が多い実機に近いモデルをこれまでよりも短時間で解析することが可能になりました。

ぜひ新しいJMAGをご活用ください。

注目機能

1. 速度優先モードから精度優先モードへの自動変換

効率マップを得るための制御モデル作成時間が短縮します。

精度優先モードの制御・回路モデル生成精度優先モードの制御・回路モデル生成

速度優先モードのスタディから1クリックで精度優先モードのスタディを作成できます。JMAG-RTモデルの出力、動作点やLd、Lqの継承、制御回路の生成、FEMコイル条件からFEMコンダクタ条件への変換などが自動的に行われます。

2. 電流ベクトル制御のマクロ素子

電流ベクトル制御モデルをパラメータ入力のみで構築できます。

電流ベクトル制御のマクロ素子電流ベクトル制御のマクロ素子

制御及びインバータ部分をマクロ化します。極数やLd、Lqなどモータパラメータを設定するだけで制御モデルを構築可能です。

3. 制御計算の計算速度改善

多ステップを伴う制御計算の速度遅延を解消しました。

制御計算の速度向上比制御計算の速度向上比

2万ステップの制御計算で制御回路のみと電気回路を含む場合(いずれもFEAの計算はなし)の速度向上比を測定しました。Ver.21.0では結果出力処理および制御回路部分の計算を高速化しました。そのため、制御回路のみの場合に高い速度向上比が得られます。

4. 統合スタディでの複数FEAモデルサポート

機器特性の多面的評価が実施できます。

統合スタディによる機器特性評価統合スタディによる機器特性評価

統合スタディは異なるドメインのモデルを考慮して解析することで機器特性の多面的評価を可能にします。Ver.21.0では同一の制御・回路モデルで複数のFEAモデルの解析をサポートします。


詳細な複数モデルの協調動作のシミュレーションを実行できます。

動的偏心時のレゾルバ角度検出誤差がモータ特性に与える影響動的偏心時のレゾルバ角度検出誤差がモータ特性に与える影響

偏心したモータのモデルを用いて解析を行うことでレゾルバ偏心のシステムへの影響を考慮することができます。制御ではトルクリップル低減制御が考慮されており偏心によってレゾルバの角度検出誤差が増加し、トルクリップル低減制御に影響しています。

5. 冷却を考慮したモータの温度評価

冷却条件をパラメータ設定のみでモデル化できます。

ATFの冷却を考慮したモータの温度評価ATFの冷却を考慮したモータの温度評価

FEAモデルのコイル端部からの伝熱を熱回路モデルに接続し、熱抵抗を介してオイルとつなげています。ATFの熱抵抗は流速、ノズルの直径、流路の面積から自動計算されます。コイルエンドの温度はノズルの位置により周方向に異なっています。

6. 磁界解析、大規模モデル並列計算高速化

より実機に忠実なモデルでの解析を行えます。

要素数と速度向上比要素数と速度向上比

2,048並列適用時の速度向上比を示します。モデル規模100万要素以上のモデルを対象として測定しました。前バージョンと比べ1,000万要素以上での速度向上比が全体的に上がっています。

7. 熱・磁界連成解析、大規模モデル並列計算高速化

誘導加熱解析など熱・磁界連成解析におけるモデル忠実度が向上します。

モデル規模と速度向上比モデル規模と速度向上比

磁界解析、熱解析共に128プロセス並列実行時の非並列対比速度向上比を示します。500万要素以上で全体的に速度が向上しています。

8. メッシュ生成高速化

要素数が多い大規模モデルのメッシュ生成時間が短縮します。

要素数と速度向上比要素数と速度向上比

要素数が大きいほど速度向上比は高く、特に3,000万要素以上のモデルでは10%以上の向上比となります。

9. 形状エディタの大規模モデルパフォーマンス向上

大規模詳細モデル作業時の効率が向上します。

モデル規模と形状エディタの処理時間モデル規模と形状エディタの処理時間

部品数および要素数の大きい大規模モデルの形状エディタ、JMAG-Designer間のデータ受け渡しの処理を高速化します。

バージョンアップ資料

詳細等は、以下の新機能紹介をご覧ください。(PDF 2.36MB:  ユーザー認証あり)

JMAG-Designer Ver.21.0 新機能紹介 

お知らせ

ドキュメント

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パラメトリック、最適化

制御・回路

マルチフィジックス

プリポスト

ソルバー

効率マップ

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新機能紹介動画

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JMAG-Designer Ver.21.0 新機能紹介動画 

JMAG-Designer Ver.17.0 – Ver.23.2のご紹介

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