2020-06-16 / Last Updated: 2020-08-06
2020年6月、JMAG-Designer Ver.19.1をリリースしました。
JMAG-Designer Ver.19.1では、前バージョンで登場した解析パラメータビューおよびダッシュボードをさらに使いやすくしました。FEAエンジンであるソルバ、メッシャを引き続き強化しつつ、注目度が高まっている最適化、効率マップも機能追加・機能強化しました。
ぜひ新しいJMAGをご活用ください。
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注目機能
詳細は、以下のバージョンアップ資料をご覧ください
また、上記項目をクリックすると表示される小項目は機能チュートリアルなど詳細資料にリンクしています。
あわせてご覧ください。
解析パラメータの確認・修正を簡単に実施できるように操作性を改善しました。
解析パラメータ一覧は多数あるパラメータを確認、修正できる。ここではモータの例を示しており、回転数変更時に、運動条件の回転数、鉄損条件の回転数、電源周波数で整合が取れているかを確認している。電源周波数の50(Hz)は誤りであり、この画面上で修正することが可能。
因果関係のある物理量を並べて、現象を分析できるようになりました。
Ver.19.1より、結果一覧画面で異なるスタディの結果を並べて表示できるようになった。この例では誘導加熱時の均一加熱を検討している。温度分布をみると温度ムラが生じており、ジュール損失密度分布をみると加熱コイルの形状による影響が表れていることが分かる。
パラメータ指定のみで高密度なコイル形状を作成できるようになりました。
コイル間の接触を回避しながら密度を高めるには、掲載のモデルのように折り返し部分の曲げ角度も調整が必要である。コイルテンプレートではそのような微妙な調整もパラメータ指定で実現できる。また、Ver.19.1ではこのような高密度で隙間が狭い形状に対するメッシャの耐久性が向上した。
100万要素から数千万要素規模のモデルの計算をさらに高速化しました。
モデル規模やケース数の増加に伴い、引き続き計算時間の短縮が求められている。Ver.19.1では並列計算で使用できるコアの数を512から1,024に拡大した。複数のモデルに対して測定を行った結果、32並列に対して512並列では最大20倍、1024並列では最大37倍高速化された。
形状に周期性を持たせたトポロジーの探索が可能になりました。
探索する形状に周期性を持たせることで計算コストも抑えることができる。掲載の例は、トルクリップル最小化、平均トルク最大化の多目的最適化である。パレート上の点A、B、Cのティース形状を示す。ティース先端の中央の鉄の有無がトルクリップル、平均トルクのトレードオフに関係している。
設計初期でのモータ効率推定精度を向上させることができます。
速度優先モードは正弦波駆動で損失を計算しており、PWMによる鉄損を過小評価する場合がある。Ver.19.1では、PWMによる鉄損を近似によって高速に計算する手法を導入した。速度優先モードでPWM鉄損を考慮した損失は、PWM駆動で計算した損失と近い値が得られていることが分かる。
[JAC270] 高調波損失を考慮したJMAG-RTモデルを用いたトルク評価
バージョンアップ資料 ( icon-lock ユーザー認証あり)
詳細等は、以下の新機能紹介をご覧ください。
icon-download JMAG-Designer Ver.19.1 新機能紹介(PDF 2.14MB)
JMAGシリーズのモジュール最新版がいち早く取得できます。
その他、バージョン情報、リリースノート、マニュアルなどご利用いただけます。
JMAG-Designer Ver.19.1 新機能紹介動画 New
JMAG-Designer Ver.19.1をよりご活用いただくため、音声付きの動画をご用意いたしました。
インターネットを使って、お好きな時間に何度でも気軽に受講することができます。
下記より無料で受講できます。(JMAG技術資料閲覧登録が必要です)
JMAG-Designer Ver.19.1 新機能紹介動画
ドキュメント
JMAGの新機能の使い方、サンプルデータをご用意してます。JMAGの様々な機能をぜひともお試しください。
JMAG-Designer Ver.19.1でモデルデータを作成しています。ご活用ください。
オンデマンドセミナー:JMAG Ver.19.1注目機能解説
インターネットを使って、お好きな時間に何度でも気軽に受講することができます。
特に注目する機能を、関連する機能とあわせてデモを用いてご紹介します。
使い勝手を体感ください。
※WEBセミナーで実施をしている「JMAG注目ドキュメント特集併設 WEBセミナー JMAG Ver.19.1搭載機能解説 」のオンデマンド版となります。
※JMAG技術情報閲覧登録済みの方のみ、セミナー参加お申込みいただけます。
ご登録がまだの方は、こちらから 「アカウントの新規作成」をお願いします。
効率マップ
JMAG Ver.19.1 搭載機能解説:
35分05秒
モデリング
JMAG Ver.19.1 搭載機能解説:
35分09秒
トポロジー最適化
JMAG Ver.19.1 搭載機能解説:
46分28秒
JMAG-RT
JMAG Ver.19.1 搭載機能解説:
47分02秒
トポロジー最適化は既成概念にとらわれず自由な発想で磁気回路や構造レイアウトを求める強みがある反面、計算ケース数が多くなります。
密度法によるトポロジー最適化は感度を取りながら探査を進めるアプローチです。
大域探査への適用などの制約はあるものの、適切に利用することで、少ないケース数で最適設計案を求めることができます。
密度法の特徴とその適用範囲について解説します。
最適化問題は寸法最適化、形状最適化、トポロジー(位相)最適化に分類されます。
トポロジー最適化は寸法や形状を設計変数とする必要がないため、自由な発想で設計案が得られるメリットがあります。
本セミナーでは、磁気回路のトポロジー最適化をNGnet法と密度法それぞれで行う場合の使い分けと適用事例について紹介します。
誘導加熱解析を正確に行うためには、ワーク表面のみでなく内部にまで層状メッシュを生成する必要があります。一方でメッシュ数が多すぎると実務に耐えうる現実的な時間内に結果を得ることができません。
本稿では、誘導加熱の事例を用いて高並列ソルバの性能を評価し、結果として、マッピングなどの非並列処理を含む熱磁界双方向連成解析においても、MPP256並列を用いることでSMP8並列に対して14倍の速度向上が得られることがわかりました。評価結果を解説します。
セミナー資料:
[W-SE-145] 高並列ソルバの性能評価 (誘導加熱)
誘導加熱は電磁界と熱の相互作用があり現象は複雑です。誘導加熱システムには細かい温度管理や発熱部分の制御が求められており詳細な現象把握が必要になっています。JMAG-Designerは誘導加熱現象の中の電磁界と熱の挙動を正確に捉え、システムの設計に価値あるフィードバックを行います。本セミナーでは、モデル化の方法や複雑かつ大規模なモデルへの対策、今後求められる高度な解析まで幅広く事例を用いて紹介します。
最適化やパラメトリックなど多ケース計算を高速化する手段として、HPCクラスタを活用する方法があります。
計算リソース(コア数)の使い方には、多ケースを分散処理する、もしくは1ケースを並列計算で高速に行う2つがあげられます。
本セミナーでは、リソース分配と計算速度を示したホワイトペーパーを解説します。
多ケース計算を行う上で、十分な性能を得るにはどのようなリソース分配、ハードウェア構成にすれば良いかを示します。
電気機器の設計者は、多くの目的と制約条件を満足する設計図を指定納期内に出図しなければならないという課題があります。
この課題を解決するための有効な手段として、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた多目的、多制約条件を考慮する最適化計算があります。
本セミナーではJMAG-Designerを用いて、多目的・多制約条件を考慮する最適化計算の流れと操作方法についてご説明いたします。
多くの設計要件、制約が課される実モータ設計に対しても、FEAモデルとGAを組み合わせた2段階最適化により、現実的な時間で最適設計案を得ることができます。
本セミナーでは、モデルとしてFEAモデルを使うか等価回路モデルを使うか、最適化手法としてGAを使った場合、実験計画法を使った場合のその組み合わせごとに適用限界を示します。
加えて、設計変数の絞り込み、つまりは設計空間の絞り込みをシステマティックに行うことで、設計自動化への指針を与えます。
セミナー資料:
[W-OP-119] 設計空間の絞り込みを用いた多目的・多制約最適化問題の大域的設計探査
電気機器が満足しなければならない要件は多岐に渡り、多くの場合、要件間に二律背反の関係があります。これら要件を満足するための最適設計では、多目的かつ多くの設計変数を定義することになります。限られた時間の中で効率よくかつ実務的に設計を進めるためには、大域的な探査と局所的な探査を組み合わせて行う必要があります。そのための、多目的最適化とパラメトリックスタディの使用方法について説明します。
低速低負荷運転から高速回転まで等、幅広い運転領域で高効率が求められるモータは、効率マップを用いてモータ性能が評価されます。モータを試作せずモデルベース開発を実現するには、効率マップに対しても非常に高い解析精度が要求され、なおかつ設計期間内に評価を終える必要があります。本セミナーでは効率マップ評価の要件となる、精度、時間、設計空間を具体的に定義し、事例を通してその実現方法について解説します。
また、シミュレーションベースの効率マップと実測の効率マップの比較を行い、要因を分析した結果もご紹介します。
自動車駆動用モータの効率マップの測定値と解析値の比較を行いました。
セミナーでは、動作点全域において、実測誤差1%以下で評価するための損失のモデル化方法を示します。
動作点ごとにトータル損失の実測とシミュレーションの誤差、損失内訳を示し、求める効率精度とモデル化の詳細度(考慮すべき要因)について解説します。
セミナー資料:
[W-MO-114] 効率マップ測定比較
Ver.19.1では、PMSMで6相が扱えるようになり、新しいモータタイプとして追加されるシンクロナスリラクタンスモータでも3相、6相が扱えるようになります。
少ないオペレーションで短時間で効率マップを描く速度優先モードおよび実測比較1%以内を実現するための精度優先モードについて、Ver.19.1で強化された計算エンジン機能を紹介します。
使用機会が増えつつあるものの、3D-CADで描くのは難しい角線コイルをパラメータのみで作成できるテンプレート機能をVer.19.1では強化しています。汎用性の高いVer.19.1のコイルテンプレート機能について紹介し、各線コイルのモデル化による計算精度の高度化についても説明します。
Ver.19.1のトポロジー最適化では密度法においても機械的強度を考慮しながら計算が可能になります。on/off法では形状の対称性、周期性を考慮することで設計変数を削減し計算時間が短縮できることを紹介します。
Ver.19.1では、JMAG-RTの対応モデルに6相モータが加わります。6相モータでも手軽にプラントモデルが作成できることに加え、電流の高調波成分も考慮したより高精度な鉄損算出が可能になることを紹介します。
JMAG-Designer Ver.16.1 – Ver.20.0のご紹介
これまでにリリースされたJMAG-Designerの記事をご覧いただけます。