システム設計におけるJMAGの価値

システム設計では、最終製品に要求される性能から、システム設計を通じてコンポーネント要求、すなわち、モータの要求仕様へとブレークダウンします。

これまで経験とルールベースで行ってきた作業を、シミュレーションを多用しながら行うとどうなるでしょうか。

シミュレーションにより、システム要求を満たすことを確認しながらモータの仕様を固めていくことができます。また、非常に広範な設計空間を高速に調べ上げることができるため、漏れなく、より合理的に、後工程での自由度を残しつつ設計空間を絞っていくことができます。

例えば、EVの場合、基本設計したモータを使って想定しているバッテリ容量で要求される航続距離を走り切れるかを確認したり、振動低減対策のため極スロット数の組み合わせを絞ったり、走行シミュレーションで効率の変動を求めたりすることが、システム設計の段階で可能になります。

システムレベルにおいて具体的なモータ形状、構成まで踏み込んで検討することで、手戻りの少ない効率的な開発を可能にします。

航続距離の検証

基本設計したモータを使った場合に、想定しているバッテリ容量(40kWh)で要求される航続距離(400km)を走り切れることを確認しています。JC08モード走行シミュレーションで得られる効率変動から消費電力を計算し最大走行距離を求めています。

振動低減対策/モード走行シミュレーション

振動低減対策

対策が求められる周波数域は5-10kHzであるため、モータが発生する電磁加振力の周波数がそれに被らないように極数とスロット数を選びます。車速100km/hでの静粛性を実現するために、その速度域で使われるモータ回転数6,000rpmでの加振力の周波数を調べています。極数、スロット数が4極24スロット、4極48スロット、8極24スロットの場合には、加振力の周波数が5-10kHzに入ってしまうため、その組み合わせは排除されます。

モード走行シミュレーション

基本設計したモータの効率マップを使い、JC08モード走行した時の効率の変動をSimulinkを使って求めています。

最大出力、最大トルク、最大効率による設計案の選択

モータタイプ、極数、スロット数、巻数、ロータ径を変更しながらパラメトリック解析を行い、最大出力、最大トルクを評価し設計案を絞り込んでいます(左図)。V字型の磁石配置を持つIPM(IPM(V))は要求を満たすことができませんでした。要求を満たす3タイプのケースについて効率マップ(右)を評価し、JC08 モードで使用される駆動範囲(~5,000rpm、~150Nm)で最大効率が最も広いI字型のIPMモータ、8極48スロット、5ターンが選ばれました。

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