お客様各位

こんにちは JSOL JMAGビジネスカンパニー加藤です。

来月9/8からTECHNO-FRONTIERバーチャル展示会が開催されます。
JMAGも出展します。
先駆けて特集ページを用意し、開催までに5回にわけて更新する2回目となります。

本日は、制御・検証と、高精度損失解析に関してご案内します。


 高精度モータモデルで行う制御パラメータのバーチャル適合

駆動用モータは各動作点で効率が最大になるように制御されます。​制御設計・検証の一つとして各動作点での電流指令値を同定します。​現状、最大効率制御の電流指令値は実機を用いて同定されています。​これをモデルベースに置き換える場合、モータモデルには正確な応答性が求めれます。
FEAをベースとした等価回路モデルには空間高調波や磁気飽和などの情報が含まれ、モータ特性を忠実に再現することが可能です。また、損失モデリングの工夫、軸方向の漏れ磁束の考慮によってさらに高精度な等価回路モデルとなります。モータモデルの高精度化によって実機試作を待たずにパラメータ適合作業のフロントローディングが可能となり、開発期間を短縮することが可能です。
また、本資料では近年注目を集めている多相モータに関してインバータ故障を模擬し、システムの冗長性を評価した事例を示しています。

■ ベクトル制御時のトルク波形の比較

一定値のモータ定数のみを持つ理想モータモデルと、磁気飽和特性や空間高調波を考慮できるJMAG-RTモータモデルのトルク波形を比較しています。理想モータモデルのトルク波形をみるとPWM制御による時間高調波は含まれていますが、スロット高調波成分は含まれていません。
JMAG-RTモータモデルではスロット高調波成分も含めたトルク波形が得られていることがわかります。

[JAC037] 制御シミュレータとJMAG-RTを用いたIPMモータのベクトル制御解析 

■ 3次元モデルの必要性

モデルベース開発のモータドライブシミュレーションには高精度モータモデルが必要であり、3次元効果を取り込む必要があります。ここでは、IPMモータの2次元モデルと3次元モデルで得られたNT特性を示しています。低速領域での最大トルク、弱め界磁領域でのインダンスに大きな違いが確認でき、3次元効果を取り込むことでモータ特性が有意に変化することが分かります。

[W-MB-65] JMAG-RT3次元モデルの必要性 

■ 高精度モータモデル(JMAG-RTモデル)生成時間の短縮

モデルベース開発では、実機を高精度に模擬できるモータモデルが要求されます。一方で、駆動状態を変えた多ケースの計算が必要となり、モデルの生成時間が課題となっています。JMAGは機能改良を行っており、従来に比べて新しいバージョンでは高精度モータモデルの生成時間が約60%削減されています。

[L-MB-82] FEAモデルを短時間でプラントモデルへ 

■ IPMモータの故障発生時のトルク変化

故障中のモータの動作を包括的に解析するには、故障条件を変えて多くのテストケースを実行する必要があります。ここでは、IGBTの故障に起因する開回路故障をシミュレートし、高精度モータモデル(JMAG-RTモデル)と簡易モデル(LdLq(一定)モデル)の故障前後のトルク波形を比較しています。
特に故障後について、両者のトルク波形に差異が生じています。JMAG-RTモデルは磁気飽和によるインダクタンスの変化を正確に考慮しており、このことがトルク波形の違いの要因です。

[JAC239] IPMモータの故障解析 

■ 6相同期モータ駆動システムのシミュレーション

自動車産業の電動化に伴い複雑な回路をもつ多くの新しい電気機器、 例えば多相モータにおいても高精度なシステムレベルシミュレーションの必要性が高まっています。
各相間の磁気結合や磁気飽和、および空間高調波を考慮したJMAG-RTモデルを使用して、インバータ2つに接続された6相同期モータをシミュレーションすることができます。

[L-MB-55] JMAG-RTを用いた制御回路シミュレーションのための高精度プラントモデルの生成 

■ 6相SPMモータのインバータ故障シミュレーション

6相SPMのJMAG-RTモデルを制御/回路シミュレータへ取り込んで、インバータ故障時の回路シミュレーションを行っています。
インバータ故障時は過電流が流れ電磁鋼板の磁化特性の非線形領域を使用するため、インダクタンスも非線形的な挙動を示します。
故障発生後にU1相の電流が減少し、V1相、W1相のコイルに過電流が流れています。
一方で、U2相、V2相、W2相の電流は安定していることが分かります。

[JAC230] 6相SPMモータのインバータ故障シミュレーション 

 実測効率誤差1%以内を実現する高精度損失解析

実測効率誤差1%以内を達成するとはどういうことかを考えてみます。例えば入力100kW、効率90%の状態を想定すると、損失は10kWとなります。これを効率誤差1%で評価するということは、損失誤差10%以内の精度が必要ということになります。
コア鉄損の算出に関して、JMAGは1D法、プレイモデルを採用しており、任意の駆動状態に対して古典的渦電流損失、ヒステリシス損失を高精度に算出することができます。本資料では、それぞれの有効性と適用限界を示します。また、量産時に問題となる応力、加工歪による損失をとらえるためのモデリング手法について示します。
銅損及び漂遊損は空間に広がる漏れ磁束によってもたらされるため、机上計算による推定は困難です。これら損失を高精度かつ短時間でとらえるための方法について示します。

■ ロータ表面の渦電流分布(三次元解析)

鋼板1枚ごとに渦電流の分布を解く1D法は、任意の駆動状態におけるコアの渦電流損失を高精度に推定することができます。
一方で、1D法は渦電流の面内方向成分は考慮できますが、厚み方向成分は考慮できません。
ロータコアの鋼板1枚中の渦電流分布をみると、スロット高調波によって局所的に還流していることが確認できます。
この局所的な還流は面内方向成分に対して厚み方向成分が有意な割合となっており、三次元解析と1D法の差異要因となります。

[W-MA-50] 損失解析から見た2D解析の有効性と限界 

■ マイナーループと対称ループの分解能

鉄損解析時に任意のマイナーループを正確に捉えることができるプレイモデルについて、実測のマイナーループ損失を再現できることを検証しています。
測定データである対称ループの磁束密度の刻みが0.1Tでも振幅0.1Tのマイナーループを描くことは可能ですが、4点で近似されるため精度が不足します(図中の赤い破線)。
正確に再現するためには0.05T刻みの対称ループ群が必要であることを示しています(図中の赤い実線)。

[W-MA-87] プレイモデルによるマイナーループ損失の精度検証 

■ 応力を考慮した鉄損評価の流れ

構造解析で応力分布を求め、磁界解析のモデルにマッピングします。
磁界解析では磁化特性(B-Hカーブ)の応力依存性を考慮し、磁束密度分布を求めます。
鉄損特性の応力依存性を考慮し、応力の影響を反映させた鉄損を計算します。
なお、必要な材料特性も入手しやすくなってきており、実用段階に入ったと言えます。

[W-MA-47] 応力を考慮した鉄損解析が実用段階に 

■ 加工の有無によるヒステリシス損失密度分布の比較

切断による影響を考慮したステータコアの鉄損を評価しています。
加工によって、損失特性が劣化する切断面付近で損失が増加していることが分かります。
また、バックヨーク内部においても損失密度が高くなっていることがわかります。これは、劣化領域の透磁率が低下し、磁束が非劣化領域に集中するためです。

[W-MA-76] 加工歪を考慮した電磁界・鉄損解析のための材料モデリング手法 

■ コイルエンドの損失分布とフラックスライン

IPMモータを対象に、コイルエンドの損失分布とフラックスラインを表示し、交流損失の増加要因を分析しています。
磁束がギャップをまたぐ際にコイルエンドを鎖交する箇所で、コイルエンドの損失が増加している様子が分かります。

[JAC237] IPMモータの交流損失解析 

■ ティース先端の渦電流分布

IPMモータを対象に、有意な損失となっている電磁鋼板最表層の渦電流分布を分析しています。
ギャップに面する箇所では電流が左側に流れており、ティース上面を見ると電流は右側を向いています。
このことから、ティース先端には斜め向きの磁束が入射し、渦電流も斜めに傾いて流れていると考えられます。
渦電流を面内と積層方向に分解して評価することができず、鋼鈑を1枚ずつ詳細に見ていく必要があります。

[W-SE-101] 並列計算によるモータ渦電流の詳細解析 


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9/8までの間、定期的に事例を更新します。どうぞお楽しみに。

出展者セミナー 9/11(金) 14:15~15:00

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